今日は文化の日。
「文明」と「文化」で考えると、文明はひたすら「発展」するイメージ。「文化」はその中身の充実を表すように思います。
一人ひとりの人間の「心」の充実。嬉しいことも楽しいことも悲しいことも、言葉には表現しきれないような心のひだまでを感じ・認め・味わい、許容して自分が内包する。そんな一人ひとりが集まってその社会の豊かさになるのだと思います。
ちなみに、英語のカルチャー(文化)の語源は「耕す」なのだそうです。
あなたは、ご自身を耕していますか。
鍬を入れ、汗水たらしながら耕す。
「音楽」はまさに「文化」「カルチャー」だなと改めて思います。
美しい魅力的な音やメロディーがあるからこそ、自分に鋤を入れて耕すように練習に打ち込める。
なかなか高みには到達できなくても、音楽は初心者なら初心者なりの、中級者なら中級者なりの喜びを与えてくれながら、さらなる高みを見せてくれます。
世界的に有名なソプラノ歌手マリア(1923-1977)の「歌に関して言えば、私たちはみんな死ぬまで、学生なのよ」(Nel canto,studenti fino alla morte.)という言葉があります。マリア・カラスでさえ学生と言わしめるほど深く美しい音楽の世界。
ご一緒に、一生かけて耕してみませんか。それだけ価値のある世界です。
*好天に誘われて、日本遺産にも指定されている高尾山に登ってきました。山頂では紅葉が色づき始めていました。芸術の秋の到来ですね。(2024.11.3)